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[解説]健康に良い油はどう選んだらいい?健康に良い油の選び方

 

 

 

・健康に良い油ってどうやって選んだらいいの?

・健康に良い油を摂りたいけど、どのくらい摂ればいいかわからない

・健康に良い油の選び方を知りたい

 

こういったお悩みに答えます。

 

 

 

目次

・健康に良い油の選び方

・食事に必要な脂質の計算方法

・健康に良い油を摂り続けるコツ

 

 

 

健康に良い油の選び方

 

 

その1: 普段の食事でどんな種類の脂質を摂っているか計算する

 

いつもの食事でどのくらいオイルを食べているかを計算する方法には、2種類あります。1つは、文部科学省のホームページにある日本食品標準成分表を使ったり、インターネットや図書館の書籍で食べ物に含まれる脂質を計算する方法です。

デメリットは根気よく調べて計算していくことになりますので、かなりの時間と労力を使います。メリットは、オメガ9の中のパルミトレイン酸やオレイン酸といった脂質やその他の栄養も含めて細かく計算できるので、しっかり細かいところまで食事の管理したい方には向いています。

もう1つ方法は、食事の管理をできるアプリを使う方法です。食事管理アプリの中には管理栄養士のアドバイスを受けられるもの、自分に合わせて食事の管理のプランが得られるものがあります。

メリットは、毎日の脂質・たんぱく質・炭水化物・塩分なども管理ができ、入力が簡単なもの多く毎日の運動や食事の管理がしやすく便利なことです。

デメリットは、有料版にしてもオメガ3やオメガ6の量などの細かい栄養の計算ができないので、どの脂質や栄養が足りないかまでは明確に数字にできないのでわかりません。

アプリを活用する場合は、1日に必要な脂質の量はアプリで管理して、オメガ3などの必要な栄養は食材やオイルで目安量摂れるようにすると食事の管理がしやすいです。どうしても細かいところまで簡単に計算したい場合は管理栄養士さんに相談するのも良いです。

 

 

その2: 自分に合った総カロリーの量と脂質を計算する

 

人によって1日に必要な総カロリーの量が変わるので、自分に合った総カロリーを計算します。計算方法は、自分の体重・体脂肪・身長を調べて、基礎代謝を計算する式に当てはめて計算します。

基礎代謝を計算する式には3種類あり、国立スポーツ科学センター(JISS)で使われる計算方法、国立健康・栄養研究所で使われる計算方法、ハリス・ベネディクト方程式、があります。

3つの違いは、国立スポーツ科学センター(JISS)で使われる計算方法はアスリート向け、国立健康・栄養研究所で使われる計算方法とハリス・ベネディクト方程式は一般向けです。

私は過去にこちらの3つの式を使ってダイエットを行ったことがありますが、国立健康・栄養研究所で使われる計算方法の方がおすすめです。

理由は、2つあります。1つ目は、国立スポーツ科学センター(JISS)で使われる計算方法は、3種類の中では1日の総カロリーが低いのでお腹が減らない食事になるよう根気よく工夫しないと食事の管理が続かないからです。

2つ目は、国立健康・栄養研究所で使われる計算方法は、幅広い年齢の人を対象に寝ている状態でも消費しているカロリーを調査した結果から計算式が作られているので、日常の中で動かなくても消費されているカロリーに近い基礎代謝を計算できるからです。

基礎代謝は体組成計で測ることもできるので、細かい計算するのが面倒な場合は体組成計を使うと便利です。

基礎代謝がわかったら、活動レベルを調べて1日の総カロリーを計算します。

興味のある方は具体例を参考に計算してみるのも良いと思います。簡単に計算したい方は、ネットで調べると無料で計算できるサイトが沢山ありますので、そちらを使う方がおすすめです。

脂質については、1日の総カロリーの20%~30%が必要な量といわれています。脂質は、1gおよそ9kcalになりますので、20%の場合は1日の総カロリー×0.2÷9=1日に必要な脂質の量になります。

 

 

その3:摂りすぎている脂質を減らして、不足している油を食べる

 

自分に合った総カロリーと脂質の量を計算したら、今食べている脂質の量が必要な量より摂りすぎていないか確認します。

今食べている脂質の量の方が足りないけれどカロリーオーバーしている場合は、脂質以外を多く食べすぎています。炭水化物かたんぱく質のどちらかを摂りすぎているので、脂質を見直す前に食事全体を見直した方が良いです。

食事全体を見直すのであれば、この機会に全ての栄養が摂れているのか計算してみるのも良いです。全ての栄養を細かく計算する時は、文部科学省のホームページにある日本食品標準成分表のエクセル版があるので、こちらをダウンロードして計算するとやりやすいです。

ただし、エクセルを使っても計算には時間がかかりますので、忙しい方は食事管理のアプリを使って足りない栄養を確認した方が早いのでおすすめです。

1日に食べているカロリーが足りない上に脂質も足りない場合は、脂質の中でも身体に必要な脂質をバランスが取れるように脂質を摂り、それでも足りない脂質の量がる時はオメガ3やオメガ6以外のオレイン酸かパルミトレイン酸で必要な脂質を摂るようにします。

脂質を摂りすぎてカロリーオーバーしている場合は、現在食べている食事の中で摂りすぎている種類の脂質を多く含む食べ物を減らして、オメガ3とオメガ6がバランスよく摂れるよう脂質のバランスを調整していきます。

オメガ3とオメガ6をバランスよく摂れるようにしたら、身体に悪い油を含むものは食事から減らして、オメガ3とオメガ6以外の脂質をオレイン酸かパルミトレイン酸を多く含む食べ物で摂るようにします。

 

 

 

食事に必要な脂質の計算方法

 

 

その1:日本人の食事摂取基準で計算する方法

 

日本人の食事摂取基準では、1日に摂る脂質の量は総エネルギーの20%~30%、飽和脂肪酸は18歳以上で総エネルギーの7%以下です。

オメガ3系脂肪酸は、18歳以上の女性は1.6g~2g、18歳以上の男性では2g~2.2gとなっています。オメガ6系脂肪酸は、18歳以上の女性は7g~8g、18歳以上の男性では8g~11gとなっています。

そして、トランス脂肪酸は1%未満で脂質を摂ることになります。ここで気を付けたいのが飽和脂肪酸は上限であって、上限までは食べて良いということではありません。

すると、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸以外の全ての脂質を飽和脂肪酸以外の脂質で摂ろうとすると一価不飽和脂肪酸で摂ることになります。

脂質は普段食べている食事に使われている食材にも含まれるので、飽和脂肪酸の摂る量を総エネルギーの7%より少なくして、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸以外に必要な脂質は一価不飽和脂肪酸で摂る方が良いです。

 

日本人の食事摂取基準で計算した男女別の具体例

 

その1:18歳以上の男性1日2200kcalの場合

1日に必要な総カロリー2200kcalの中から20%を脂質で摂る場合は、脂質の量は約48.8gです。飽和脂肪酸の上限は約17.1g以下、オメガ3系脂肪酸は2gくらい、オメガ6系脂肪酸は8g、残りの脂質を一価不飽和脂肪酸で約21.7g摂ることになります。

 

その2: 18歳以上の女性1日2000kcalの場合

1日に必要な総カロリー2000kcalの中から20%を脂質で摂る場合は、脂質の量は約44.4gです。飽和脂肪酸の上限は約15.5g以下、オメガ3系脂肪酸は2gくらい、オメガ6系脂肪酸は8g、残りの脂質を一価不飽和脂肪酸で約18.9g摂ることになります。

 

<注意事項>

※ここでの具体例は、全ての人に良いものではありません。年齢やその人の身体がどのくらい栄養を吸収できるかによって個人差があります。

※脂質異常症、高血圧や糖尿病など、その他の病気をお持ちの方の場合は、医師の診断を受けた上でご自身にあった食事を行ってください。

※健康に不安のある方も医師などにご相談の上ご自身に合わせた食事を食べることをお勧めします。

 

 

その2:脂質の比率で計算する方法

 

日本人の栄養摂取基準などの細かい数字を覚えて計算するのは大変です。細かい数字を覚えなくても計算する方法としては、比率で計算する方法もあります。

比率で計算する場合は、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸を3:4:3、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸は1:1~1:4の比率で脂質を計算します。

例えば、18歳以上の男性で1日に必要な総カロリーが2000kcalの人が全体のカロリーの20%を脂質で摂る場合は、飽和脂肪酸を約13.3g未満、一価不飽和脂肪酸を17.7g、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸を1:2で摂る場合はオメガ3系脂肪酸を約4.4g、オメガ6系脂肪酸を約8.8gとなります。

必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6は、身体の中で正反対の役割をするので、オメガ3とオメガ6はバランスよく摂る必要があります。オメガ3とオメガ6のバランスについては1:1~1:4と言われていています。

日本脂質栄養学会では、オメガ3とオメガ6バランスは1:2が目標とされているので、こちらを目標に摂るのも良いと思います。

 

脂質の比率で計算した男女別の具体例

 

その1: 18歳以上の男性1日2200kcalの場合

1日に必要な総カロリー2200kcalの中から20%を脂質で摂る場合は、脂質の量は約48.8gです。飽和脂肪酸の上限は約14.6g、一価不飽和脂肪酸は約19.5gです。

オメガ3とオメガ6と1:4の割合で摂る場合は、オメガ3は約2.9g、オメガ6は約11.7gです。1:2の場合は、オメガ3は約4.8g、オメガ6は約9.7gになります。

 

その2: 18歳以上の女性1日2000kcalの場合

1日に必要な総カロリー2000kcalの中から20%を脂質で摂る場合は、脂質の量は約44.4gです。飽和脂肪酸の上限は約13.3g、一価不飽和脂肪酸は約17.7gです。

オメガ3とオメガ6と1:4の割合で摂る場合は、オメガ3は約2.6g、オメガ6は約10.6gです。1:2の場合は、オメガ3は約4.4g、オメガ6は約8.8gになります。

 

<注意事項>

※ここでの具体例は、全ての人に良いものではありません。年齢やその人の身体がどのくらい栄養を吸収できるかによって個人差があります。

※脂質異常症、高血圧や糖尿病など、その他の病気をお持ちの方の場合は、医師の診断を受けた上でご自身にあった食事を行ってください。

※健康に不安のある方も医師などにご相談の上ご自身に合わせた食事を食べることをお勧めします。

 

 

その3:食事に必要な計算が大変な時はアプリを使う

 

脂質をバランスよく摂るために、食べている食事の脂質、食事に必要な脂質を毎日計算するのは大変です。できればもっと簡単に脂質の計算をしたい場合は、アプリを使うという方法もあります。

アプリを使うメリットは、自分で食材の栄養を調べながら計算しなくても、食べたものを入力すれば食材の脂質以外の栄養も一緒に計算できるので便利です。

デメリットは、一部のサービスが有料だったり、飽和脂肪酸と脂質全体の量は計算できるけど、オメガ3とオメガ6のバランスまでは計算できないことです。

アプリを使う時のデメリットの対処法としては、脂質や他の栄養素の計算はアプリを使い、1日2g以上のオメガ3が摂れるように食品やオイルを食べて、オメガ6の多い食品を食べる量を減らしていくと食事の管理がしやすいです。

私はこちらの方法を使って毎日の食事の管理をしていますが、アプリを使う場合は自己責任になります。病気をお持ちの方は医師に相談し、ご自身に合った食事を食べることをお勧めします。

 

 

 

健康に良い油を摂り続けるコツ

 

 

その1:不足しているオイルを含んだ食材と組み合わせて食べる

 

身体に必要な脂質をオイルだけで摂ろうとすると食べやすいけれどカロリーが高く、人によっては油が多くベタベタするので食べにくく感じると思います。

そのため、不足しているオイルを多く含む食材と組み合わせて摂る方がおすすめです。オイルによっては10g当たりの値段で考えると高価なものもあるので、基本的には必要な栄養は食事から摂り、足りない分をオイルで補う方が良いです。

例えば、オレイン酸の場合はマカダミアナッツオイルを摂るのも良いですが、ナッツ類にも脂質は含まれているので、アーモンドやカシューナッツを食べるのも良いとです。

また、オメガ3の場合は微量ではありますが野菜にも含まれているので、ルッコラ、大根葉、ほうれん草、小松菜などの野菜を食べるのも良いです。

 

 

その2:そのままたべる、料理に使うなどの目的に合ったオイルを選ぶ

 

油には、酸化しにくく加熱調理できるもの、酸化しやすく加熱料理に向かないものの2種類があります。

例えば、オメガ3をオイルで摂りたい人の場合は、料理に使う時には短時間の加熱調理が可能なサチャインカインチオイルかカメリナオイル、冷たいものにかけたりして食べる時にはエゴマ油かアマニ油が良いです。

また、忙しくて家で料理できずコンビニなどの外食をよく使うけどオメガ3を摂りたい人の場合は、小分けパックのオメガ3のオイルを食べるという方法もあります。

サプリメントという選択肢もありますが、健康に効果がないものが存在するのでお勧めできません。サプリメントを食べる時は自己責任になりますので、必要な栄養はできるだけ食事から摂った方が良いです。

どうしてもサプリメントで摂りたい場合は、低温圧搾法でオイルが作られているもの、他のオイルが混ぜられていないもの、サプリメント1個当たりの重さより入っているオイルの量が多くないこと、の3点は少なくとも確認できているものを購入して使う方が良いです。

 

 

その3:いつもの食事で美味しく食べて習慣化する

 

いつもの食事にオイルを使う時は、香りや味が食べやすいものの方が良いです。例えば、きのこのパスタを作る場合は、オリーブオイルでもマカダミアナッツオイルでもサチャインカインチオイルでも作れます。

しかし、マカダミアナッツオイルのナッツの香りが気になったり、サチャインカインチオイルのオイルの香りが苦手な場合は、好みのオイルを使うようにした方が良いです。

例えば、焼き菓子をつくる時にオメガ9が含まれているオイルを使いたい場合は、オリーブオイルよりはマカダミアナッツオイルを使った方が良いです。理由は、オリーブオイルで焼き菓子を作るよりマカダミアナッツオイルの方が甘くて優しい香りがするので、お菓子づくりに向いているからです。

サチャインカインチオイルの香りが苦手な場合は、料理用のオイルは別のオイルにして、エゴマ油でサラダのドレッシングを作って食べたり、ヨーグルトに混ぜて食べるという方法が食べやすいです。

必要な脂質をオイルから摂る時は、目的に合わせた食べやすいオイルを選んだ方が習慣化しやすいです。どんなに良いものでも、毎日の食事に苦手なものを我慢して食べ続けていては長続きしません。

オイルを食事に取り入れる時は、必要なオイルを摂れるよう食べ方の工夫をすると良いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献:

油の正しい選び方・摂り方/奥山治美/社団法人 農山漁村文化協会

カラダが変わる!油のルール/守口徹/朝日新聞出版

植物油の事典

読むオイル事典/YUKIE/株式会社 主婦の友社

人のアブラはなぜ嫌われるのか

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

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