・豚肉の油って健康に良いの?
・豚肉の油は健康に良い油?悪い油?
・豚肉の油には何が含まれているの?
こういったお悩みに答えます。
目次
・豚肉の油は健康に良くも悪くもない油が多い
・健康に悪い油が少ない豚肉ランキング
・健康のために豚肉を食べる時に気を付けたいこと
豚肉を焼いたり、ゆでると大量の油が出てきて、豚肉の油が健康に良いのかな?と思うことがありませんか?豚肉の油が健康に良いのか、どんなお肉が良いのか、自分で調べるには時間かかるし、大変ですよね。この記事では、豚肉の油が健康に良いのか調べた結果をまとめてご紹介していきます。
豚肉の油は健康に良くも悪くもない油が多い
その1:豚肉の油は健康に良くも悪くもない
豚肉が健康に良いのか結論から言うと、部位によっては牛肉よりも健康に悪い油が少ないですが、鶏肉と比べると鶏肉の方が健康には良いです。
理由は、摂りすぎは避けたい身体に悪い油の量が部位によっては牛肉よりは少ないですが、鶏肉と比べると多いからです。
豚肉の中で一番油の多い部位は豚バラです。豚バラ100gには、油は全体で約37g含まれています。
油の中に含まれている成分は、ステアリン酸以外の飽和脂肪酸は約10.5g、ステアリン酸は約4.7g、一価不飽和脂肪酸は約18.5g、一価不飽和脂肪酸のうちパルミトレイン酸は約1.2gが含まれています。
飽和脂肪酸は摂りすぎると、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病などの病気になる可能性が高くなるので食べない方が良いです。
一価不飽和脂肪酸は、身体に害が少ない油が多く、ステアリン酸は飽和脂肪酸の中では体に吸収されにくい油で、どちらも身体に害が少ない油です。
豚バラに含まれる油は、牛肉よりは飽和脂肪酸の量が少なく、豚肉全体の平均で見ても約41%は身体に害が少ない油です。
牛肉よりも身体に悪い油の少ないお肉を食べたい人には豚肉が良いです。
その2:鶏肉よりも豚肉の方がオメガ6の量が少ない
豚肉の油は、オメガ3とオメガ6のバランスは牛肉と比べると悪いですが、鶏肉よりはオメガ6の量が少ないのが特徴です。
オメガ3とオメガ6は体の中でつくれない油ですが、バタンスよく摂らないと体調を崩しやすくなる油です。
オメガ6は、細胞膜の硬さや炎症を起こす役割があり、摂りすぎると鬱、アレルギー、脳梗塞、心筋梗塞などの病気になる可能性が高くなります。
オメガ3は、細胞膜の柔らかさや炎症を抑える役割があり、不足すると脳の学習能力の低下、アレルギーが起きやすくなるなどの身体の不調が起きる可能性が高くなります。
お肉に含まれる油全体の量では、オメガ6の量が一番多いのは鶏肉です。
豚肉は、全体的に鶏肉よりはオメガ6を多く含むお肉が少ないので、食べ過ぎなければ身体に良いお肉です。
その3:油の多いお肉では、豚肉の方が牛肉より飽和脂肪酸は少ない
油の量は牛肉の方が多く、脂身つきの和牛のリブロースは牛肉の中では油が一番多いです。
豚肉の場合は、サラミに油が多いですが、油全体の量や油に含まれる飽和脂肪酸の量を比べると豚肉の方が飽和脂肪酸が少ないです。
豚バラと和牛のリブロースを比べても豚バラの方が飽和脂肪酸の量は少ないので、油の多い肉であれば豚肉の方が良いです。
ただし、一番飽和脂肪酸が少ないもので豚肉と牛肉を比べると牛肉の方が量が少ないです。
一番油が少ないもも肉を牛肉と豚肉で比べると、豚肉の方が身体に悪い油が多くなります。豚肉で一番油が少ないものを選ぶときは、ヒレの赤肉を選ぶと良いです。
健康に悪い油が少ない豚肉ランキング
どんな油が健康に良いのか調べた結果をランキングにまとめました。お肉を食べる時の参考にしてみて下さい。
その1:生のお肉で悪い油が少ない豚肉ランキング
1位:こぶくろ
2位:ヒレの赤肉
3位:レバー
4位:かたの赤肉
5位:ももの赤肉
その2:調理したお肉で悪い油が少ない豚肉ランキング
1位:ゆでたみの
2位:焼いたヒレ 赤肉
3位:焼き豚
4位:焼いたもも肉 皮下脂肪なし
5位:ゆでたもも肉 皮下脂肪なし
その3:加工食品で悪い油が少ない豚肉ランキング
1位:チョップドハム
2位:ボンレスハム
3位:プレスハム
4位:スモークレバー
5位:ショルダーベーコン
健康のために豚肉を食べる時に気を付けたいこと
その1:豚肉の油が健康に良いかどうかはお肉の部位による
豚肉も牛肉もそうですが、悪い油が少ない部位を食べれば皮付きの鶏もも肉よりも油が少なく、美味しく食べることができます。
例えば、皮つきの鶏もも肉100g含まれる油全体の量が約13.9gです。油の中に含まれている成分は、飽和脂肪酸は約4.4g、一価不飽和脂肪酸は約6.7g、オメガ6は約1.8gです。
皮下脂肪なしの豚のそともも肉100gの場合は、全体の脂質は約10gです。油の中に含まれている成分は、飽和脂肪酸は約3.7g、一価不飽和脂肪酸は約4.8g、オメガ6は約1.2gです。
皮付きの鶏もも肉と皮下脂肪なしの豚のそともも肉を比べてみると、豚肉でも選ぶ部位によっては鶏肉より身体に悪い油が少ないです。
同じ100gお肉で比べた時に皮付きの鶏もも肉よりお肉全体の油の量が少ない豚肉には、ショルダーベーコン、皮下脂肪のなしの肩肉、焼き豚、赤肉、などがあります。
皮付きの鶏もも肉よりも油が多いものには、サラミ、ベーコン、脂身付きのロース肉、豚バラ、ウインナー、フランクフルト、などがあります。
お肉の部位でも舌は意外と油が多く、100g当たり油が約14.5g含まれていて、そのうちの約5.8gが飽和脂肪酸です。
お肉を食べる時は、お肉に含まれる油の量より身体に悪い油が少ない種類で身体に良い油が多く含む油の質が良いお肉を選んだ方が良いです。
その2:豚肉も食べる量は1日60g~100g
お肉は飽和脂肪酸が多いものもあるので、できれば食べない方が良いです。豚肉は牛肉よりは飽和脂肪酸が少ないけれど、それでも食べ過ぎれば病気になりやすくなる可能性が高くなります。
牛肉の一番油の多いお肉でも100g当たり約15gの飽和脂肪酸が含まれています。
1日に必要な総カロリーが2000kcalの人の場合、飽和脂肪酸は総カロリーの7%以下が良いと言われているので、1日に飽和脂肪酸を食べれる量は約15gまでです。
豚バラでは、ステアリン酸を含めると飽和脂肪酸は約15g以上含まれているので、100g以上食べると食べすぎになります。
飽和脂肪酸は食べなくても身体の中でもつくれる油なので、肉類はあまり食べない方が良いです。豚肉も牛肉も食べるのであれば、1日60g~100g以下にした方が良いです。
その3:お肉を食べる時は野菜も一緒に食べた方が良い
お肉を食べる時は、野菜も一緒に食べた方が良いです。
理由は、油とたんぱく質の多いものを食べると腸の中で悪玉菌が増えて腸内で有害物質を沢山つくるので、腸内環境が悪くなりやすいからです。
腸内環境が悪くなると病気にかかりやすくなる可能性が高くなるため、腸内環境は整えておいた方が良いです。
食物繊維を摂らずに油やたんぱく質の多いものばかり食べ続けると、悪玉菌が増える可能性が高いです。
腸内には、善玉菌、悪玉菌、善玉菌と悪玉菌の多い方の味方になる菌がいます。
腸内環境が良い状態の時は善玉菌が酢酸や酪酸を作って悪玉菌が増えすぎないようにしていますが、善玉菌が酢酸や酪酸などを作るには食物繊維がないと活動できません。
悪玉菌の好物は油やたんぱく質で、善玉菌の好物はオリゴ糖や食物繊維です。
お肉を食べる時は、ブロッコリー、芽キャベツ、小松菜、レタスなどの野菜も美味しく一緒に食べ食べた方が身体に良いです。
まとめ
お肉を食べる時に身体に良いと思って選んだものが意外と身体に悪い油を多く含んでいることがあります。
身体に良い油を摂るようにしたいと思っても、気づかないうちに食べていることがあるので、身体に悪い油が入っている食べ物は食べる量を減らした方が良いです。
豚肉は身体に悪い油は少ないお肉ですが、牛肉は人間の身体の中でつくれるけれど年齢とともにつくられる量が減るパルミトレイン酸が多く入っています。
鶏肉は、身体に必要だけれど食べすぎると身体に悪いオメガ6を多く含んでいます。どれが一番いいというよりも、食べる油を選ぶ時は摂りたい油が多く、身体に害が少ない油が多いものを選んだ方がいいです。
豚肉の中で私のおすすめは、蒸し焼きした焼き豚です。
この記事では、豚肉の油の特徴、健康に悪い油の少ない豚肉のランキング、豚肉を食べる時に気を付けたいこと、を解説しました。
他の記事では、健康に良い油や健康に良い油を含む食材も解説もしていますので、興味のある方はそちらもご覧ください。
健康に良い油について興味のある方は、こちらもご覧ください。<健康に良い油ってどんな油?油に含まれる脂質を解説>
健康に良い油を含む食材に興味のある方は、こちらもご覧ください。<[まとめ]健康に良い油・悪い油を含む魚・肉・ナッツのランキング>
参考文献:
文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)脂肪酸組成編 可食部100g当たり 肉類」