健康

野菜の健康効果とは?栄養価のある野菜と摂り方をまとめて解説

野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、私たちの体に必要な栄養素が豊富に含まれています。

野菜が健康にいいのはわかっているけれど、どれを食べたらいいのか悩んでしまいますよね。

この記事では、野菜の健康効果、野菜の選び方・食べる時のコツ・保存方法、野菜を食べた方がいい理由、栄養価の高い野菜、野菜が苦手な人向けの食べ方を7分程度で読めるよう、まとめて解説しています。

この記事では、

  • 野菜を食べるとどんな健康効果があるのか知りたい
  • 野菜に含まれる栄養素や効果を知りたい
  • 野菜を食べる目安量や栄養価の高い野菜が知りたい

こういったお悩みにお答えます。

野菜の健康効果とは?

主な野菜の栄養価

野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ポリフェノールなど、私たちの健康に必要な栄養素が豊富に含まれています。

ビタミン

ビタミンは、体内で様々な代謝を助け、健康を維持する役割を担っています。

例えば、ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を維持し、ビタミンCは風邪の予防に役立ちます。

ミネラル

ミネラルは、私たちの体の中で様々な働きをしています。例えば、鉄は赤血球の成分であり、カルシウムは骨や歯の健康に役立ちます。

食物繊維

食物繊維は、腸内環境を整える役割を担っています。

食物繊維は、腸内細菌のエサとなり、腸内細菌を増やすことで、便秘を解消したり、大腸がんのリスクを減らしたりします。

ポリフェノール

ポリフェノールには、抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、体内の細胞を老化や病気から守る働きです。

ポリフェノールには、いくつか種類がありそれぞれ違う効果が期待されています。

例えば、アントシアニンは眼精疲労の軽減、カカオポリフェノールは血圧の低下や動脈硬化の予防、カテキンは抗ウイルス作用や抗酸化作用などがあります。

野菜の健康効果

心臓病や脳卒中などの生活習慣病の予防

がんの予防

糖尿病の予防

高血圧の予防

肥満の予防

骨粗鬆症の予防

便秘の解消

美肌効果

免疫力の向上

老化防止

ダイエット

野菜を摂取するメリット

健康的な食生活を送ることができる

野菜に含まれる豊富な栄養素は、私たちの身体の健康を維持するのに役立ちます。

例えば、ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えたり、葉酸は赤血球を作る際に使われます。

この他にも身体の機能を正常に保つ、皮膚や粘膜の健康の維持に役立つビタミンやミネラルが野菜に含まれています。

果物と比べると糖質が少なく、食物繊維を多く含んでいるので、満腹感を得やすいです。

病気のリスクを減らすことができる

野菜を食べるメリットに病気のリスクが減るというのは、アメリカでも日本でも言われています。

アメリカのハーバード大学医学部が行った研究では、野菜をよく食べる人は、野菜を食べる量が少ない人よりも、心臓病やガンになるリスクが低いと言われています。

日本の国立がん研究センターを中心に実施されている多目的コホート研究では、野菜を多く食べる人は、野菜をあまり食べない人に比べて、ガンや脳卒中・心臓血管疾患で死亡するリスクが低いことがわかりました。

この研究では、1日に野菜は300g以上、果物は140g以上摂取するのが望ましいと言われています。

美しく健康な体を維持することができる

野菜には、ビタミンCやβ-カロテンが含まれています。

ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、肌をハリのある状態に保ちます。

β-カロテンは、体内で必要な量に応じてビタミンAに変換され、肌や粘膜を正常に維持する働きがあります。

野菜に含まれるビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化物質は、老化を防ぐ効果があります。

野菜は低カロリーで高栄養価なため、ダイエットに効果的です。

野菜の選び方・食べる時のコツ・保存方法

野菜の選び方

鮮度を重視する

野菜は、新鮮ものほど栄養価が高いです。葉物野菜はみずみずしく、根菜類は固く弾力のあるものを選びましょう。

例えば、トマトは、赤くツヤがあるものを選ぶと良いでしょう。ブロッコリーは、緑色が濃く、蕾が締まっているものの方が良いです。

大きさや形が整っているものを選ぶ

野菜の大きさは、大きさや形が整っているものは、均一に熟成しているため、味や食感が良いです。

大きさは好みに合わせて選ぶことができますが、大きすぎる野菜は、味が薄い場合があります。

傷や変色がないか確認する

野菜に傷があると、鮮度が落ちています。また、傷があると腐敗が早まるため、避けましょう。

季節に合った野菜を選ぶ

野菜の価格は、季節や品種によって異なります。なるべく安い野菜を選びたい場合は、旬の野菜や産地直送の野菜を選ぶとよいでしょう。

また、季節に合った野菜は、旬の味わいを楽しめるうえ、栄養価も高いです。

食べるときのコツ

生で食べる

野菜は、生で食べると栄養価を最も多く摂取することができます。ただし、リコピンやβカロテンは茹でた方が栄養を吸収しやすくなります。

調理して食べる

野菜を加熱すると、一部の栄養素が失われますが、他の栄養素は吸収しやすくなります。

例えば、熱に弱いビタミンCは失われやすいですが、リコピンやβカロテンは生で食べるより吸収しやすくなります。

調理方法を工夫する

野菜の種類によっては、調理方法を工夫することで栄養価を上げることができます。

例えば、ブロッコリーはカットしてから4分〜5分放置しておくと、カットしてすぐ食べる時と比べてスルフォラファンの少し量が増えます。

椎茸は、調理前に30分〜60分ほど日光に当てるとビタミンDの量が増えます。

玉ねぎは、スライスして15分ほど空気にさらしてから食べるとアリシンを摂りやすくなります。

野菜を長持ちさせるための冷蔵庫や冷凍庫での保存方法

野菜を保存するときは、野菜の種類ごとに分けて保存しましょう。野菜によっては、保存する場所や方法が異なります。

冷蔵庫の野菜室に保存する

野菜を冷蔵庫の野菜室に保存することで、野菜の鮮度を保つことができます。

野菜にラップをかけたり、ビニール袋に入れるか、密閉容器に入れておくと野菜の水分が蒸発するのを防ぐことができます。

ただし、すべての野菜が冷蔵庫で保存できるわけではありません。

例えば、トマトやジャガイモは、冷蔵庫に入れると味が落ちてしまうため、常温(15℃〜20℃)での保管が良いとされています。

冷蔵庫に保管する場合は、野菜の乾燥や冷え過ぎに注意

例えば、葉物野菜は、野菜室の一番上の段に保存してください。根菜類は、野菜室の一番下の段に保存してください。

野菜を冷蔵庫に保存するときは、野菜ごとに適した場所に保管してください。

また、冷蔵庫の中は乾燥しやすく野菜庫よりも温度が低いため、水分が抜けてしまったり、冷やし過ぎてしまうことがあるので注意が必要です。

野菜が乾燥しないようにラップやビニール袋をかけたり、冷やしすぎないように新聞紙やキンチンペーパーに包んで保管するのがおすすめです。

野菜を冷凍庫に保存する

野菜を冷凍庫で保存する場合は、野菜を切って、水気をよく切ってから保存しましょう。野菜を冷凍することで、野菜の鮮度を保つことができます。

冷蔵庫や冷凍庫での保存期間の目安

冷倉庫に野菜を切って保管する場合は、3日〜4日を目安に食べ切るようにしましょう。

サラダの場合は2〜3日が目安です。

冷凍保存する場合は、約1ヶ月が目安です。

野菜を食べた方がいい理由

野菜チップスは野菜の代わりにならない

野菜チップスは、手軽に野菜が食べられますが体には良くありません。

市販の野菜チップスの多くは、塩分や脂質が多く、ビタミンやミネラルが少ないものが多いです。

食物繊維も少なく、添加物が多く含まれているものもあり、油で揚げて作られるためカロリーが高いです。

そのため、食べ過ぎると肥満や糖尿病などのリスクが高まるので、野菜の代わりに食べるのはおすすめしません。

どうしても野菜チップスを食べたい場合は、食べ過ぎないように食べる量を控えましょう。

また、買うときは、塩分や脂質が少ないものを選ぶ、添加物が少ないものを選ぶ、食物繊維やビタミンミネラルが多いものを選ぶといいです。

おやつとして食べる場合は、1日200kcalほどにすると良いでしょう。

野菜チップスだけでは、体に必要な栄養を摂る事はできないので、野菜チップス以外の野菜や果物も食べるようにしましょう。

野菜ジュースは糖質が多い

野菜ジュースも手軽に栄養が摂れて便利です。

ジュースに加工することで生の野菜を食べるよりも、リコピンやβカロテンなどの一部の栄養は吸収されやすくなります。

しかし、野菜ジュースは添加物が加えられており、糖質や塩分が多く、ジュースに加工する過程でビタミンCや食物繊維が失われています

そのため、満腹感があまり得られないだけでなく、飲み過ぎると肥満や糖尿病などのリスクが高まります。

野菜ジュースを栄養の摂取の補助として飲みたい場合は、飲み過ぎないように1日コップ1杯程度(200ml)にしましょう。

商品を買うときは、塩分や糖質が低く添加物が少ないものを選び、カロリーが少ないものを選ぶといいです。

また、野菜ジュースだけでは全ての栄養を補えません。

栄養を摂るための補助として使い、野菜ジュース以外の食事で野菜や果物を摂り入れてバランスよく栄養を摂りましょう。

サプリメントは野菜の代わりにならない

サプリメントは栄養を手軽に摂れて便利ですが、サプリメントを摂取しても、野菜を食べた時と同じように健康的な効果を得ることはできません。

これは、サプリメントが食事で十分な栄養が摂取できていない場合や特定の栄養素が不足している場合に、サプリメントを摂取することで、栄養バランスを改善する栄養補助食品だからです。

また、近年の研究では、サプリメントの多くは飲んでも飲まなくても健康への効果があまり変わらない、サプリメントの種類によっては過剰に摂取すると健康に悪いものもあると言われています。

サプリメントを使いたい場合は、栄養を補給するための補助として使い、野菜や果物も取り入れたバランスの良い食事を摂りましょう

また、すでに病気がある場合や健康に不安がある場合は、使う前に医師に相談しましょう。

栄養価の高い野菜

体に良い野菜

緑黄色野菜

ブロッコリー、ほうれん草、トマト、ピーマン

根菜

ニンジン、カボチャ、れんこん、大根

葉物野菜

キャベツ、レタス、ほうれん草、小松菜

キノコ類

しめじ、エリンギ、まいたけ

豆類

納豆、豆腐、枝豆、大豆

旬の野菜

アスパラガス、たけのこ、春キャベツ、新玉ねぎ、ふきのとう、菜の花、さやえんどう

トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、ゴーヤ、スイカ、オクラ、メロン

きのこ類、れんこん、さつまいも、さといも、ごぼう、ニンジン、冬瓜、かぼちゃ

キャベツ、白菜、大根、長ネギ、じゃがいも、小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、春菊、壬生菜

スーパーでも安く手に入る野菜

ここでは、スーパーでも手に入る年間の価格変動が少なく、安定して安く買える野菜をご紹介します。

もやし

スプラウト

豆苗

えのき

しめじ

エリンギ

じゃがいも

ニンジン

大根

さつまいも

切り干し大根

トマト缶

野菜が苦手な人向けの食べ方

野菜を細かく切る

野菜を細かく切ることで、食感を柔らかくすることができます。また、野菜の見た目を小さくすることで、食べやすくなります。

野菜をスープにする

野菜をスープにすることによって、野菜が柔らかく食べやすくなります。

加熱することでビタミンCなどの一部の栄養は失われますが、他の栄養は効率的に摂取することができます。

野菜に味付けや香りをつける

野菜を食べるときに味付けをしたり、香りをつけることで野菜特有の味や香りを感じにくくすると食べやすくなります。

例えば、サラダのドレッシングを胡麻ドレッシングにすると味と香りの両方に効果的です。

ただし、あまり味付けを濃くしてしまうと塩分が高くなってしまうことがあるので、注意が必要です。

野菜を他の食材と組み合わせる

野菜を肉や魚と組み合わせて食べることで、野菜だけで食べるよりも野菜の味が感じにくくなり、食べやすくなります。また、他の食材を加えることで組み合わせによっては、バランス良く栄養を摂りやすくなります。例えば、サラダにツナを加えたり、野菜スープに鶏肉を加えるとタンパク質も一緒に摂れるので、おすすめです。

鮮度のいい苦味の少ない野菜を食べてみる

野菜の苦味が苦手な場合は、苦味の少ないトマトやかぼちゃなど甘味のある野菜の方が食べやすいです。

トマトにはリコピンが豊富に含まれており、かぼちゃはビタミンが多く含まれているので、おすすめです。

ただし、糖分が多いので食べ過ぎには注意しましょう。この他に苦味が少ない野菜には、トマト、とうもろこし、かぼちゃ、さつまいもなどがあります。

まとめ

野菜は、生で食べたり、煮たり、焼いたり、炒めたり、スープに入れたり、ジュースにしてもおいしく食べることができます。

野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、私たちの健康に必要な栄養素が豊富に含まれています。野菜は、1日350gを目安に食べましょう。

野菜が苦手な人も、この記事の方法を参考に、おいしく食べられる方法を見つけましょう。

この記事では、野菜の健康効果、野菜の選び方・食べる時のコツ・保存方法、野菜を食べた方がいい理由、栄養価の高い野菜、野菜が苦手な人向けの食べ方をまとめて解説しました。

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