・オリーブオイルが健康に良いと聞くけど、本当?
・どんなオリーブオイルが健康にいいの?
・健康に良いオリーブオイルの使い方は?
こういったお悩みに答えます。
目次
・健康に良いのは本物のエクストラバージンオリーブオイル
・エクストラバージンオリーブオイルが健康に良い理由
・健康に良いオリーブオイルの選び方と使う時の注意点
スーパーやネットでも色んなオリーブオイルが健康に良いと販売されてますね。エクストラバージンオリーブオイル、ピュアオリーブオイルなど、どれを食べてもオリーブオイルなら健康に良いと思っていませんか?この記事では、健康に良いオイルを使いたいと思う方へ向けて、健康に良いオリーブオイル、オイルの選び方を解説します。
健康に良いのは本物のエクストラバージンオリーブオイル
その1:エクストラバージンオリーブオイルが良い理由
オリーブオイルは身体に良い油ですが、健康に良い油かどうかはオイルの原材料、製造方法、保管状態で変わります。
健康に良いと言われているオリーブオイルは、原材料に溶剤を混ぜないで低温で絞ってつくった保管状態の良いエクストラバージンオリーブオイルのことです。
エクストラバージンオリーブオイルは、原材料に溶剤を加えずに低温で絞ってつくったもので酸度0.8%以下のオイルのことです。
酸度はオイルがどのくらい酸化しているかを数値で表したものです。
エクストラバージンオリーブオイルは、低温で絞ってつくられるものの中でも酸化が少ないオイルですが、保管状態が悪いと酸化が進みます。
エクストラバージンオリーブオイルの中には、船便で輸送されてくるものもあり、運んでいる間にコンテナの中が高温になっていてオイルが酸化していることがあります。
健康維持を目的で食べるのであれば、良い保存状態で輸入されたエクストラバージンオリーブオイルの方が良いです。
その2:日本と海外のエクストラバージンオリーブオイルの違い
日本は、国際オリーブオイル協会に加盟してないので、日本農林規格(JAS)のを満たしていればエクストラバージンオリーブオイルとして販売できます。
日本農林規格にある基準は、未精製でオリーブ特有の香りのある酸価2%以下のものはオリーブオイル、精製したもので香りや味が良い酸価0.6%以下のものは精製オリーブオイル、の2つです。
酸価は日本でよく使われているオイルの酸化がどの程度あるのかを数値で表したものです。
日本でエクストラバージンオリーブオイルとして販売されているオリーブオイルの中には、イタリアやスペインなどの一部の国ではエクストラバージンオリーブオイルとして販売できないものがあります。
イタリア、スペイン、ベルギー、フランスなどの20カ国以上では、国際オリーブオイル協会の基準を満たしたものをエクストラバージンオリーブオイルとしています。
国際オリーブオイル協会のオリーブオイルの基準は9つあります。エクストラバージンオリーブオイルとして販売できる条件は、オリーブの実だけを原料に化学溶剤を混ぜずに絞ったオイル、酸度が0.8%以下のもの、専門のオリーブオイル鑑定士が行う官能検査の基準を満たしたもの、の3つです。
酸度もオイルの酸化を数値で表したものですが、日本農林規格の基準を酸度に計算しなおすと、オリーブオイルは酸度1%、精製オリーブオイルは酸度0.3%であれば販売できることになります。
国際オリーブオイル協会に加入していない国では、エクストラバージンオリーブオイルでなくても、その国の基準を満たせばエクストラバージンオリーブオイルとして販売できます。
エクストラバージンオリーブオイルかどうかは、ボトルの外からは判断できないのです。安く売られているものは身体に悪いオリーブオイルの可能が高いので、あまり食べない方が良いです。
その3:健康に悪いエクストラバージンオリーブオイル
日本国内に健康に悪いエクストラバージンオリーブオイルがあるのかというとあります。
エクストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実を低温で絞ったつくるオリーブのジュースなので鮮度が重要です。
オイルは、熱、光、空気に触れると酸化していきます。輸送のコストが安い船便には、赤道を通る船便で輸送中にコンテナの中の温度管理がされていないので、コンテナ内が高温になってオイルが酸化しているものがあります。
オイルの酸度の低いものでもオイルの瓶詰などを何度も行ったりすれば酸化します。作った時は鮮度が良いオイルでも保管状態が悪いと酸化してしまい、酸化した油を摂り続けると油で病気になる可能性もあります。
スーパーやネットで安価で販売されているオリーブオイルをみませんでしたか?オリーブの実だけを低温で絞ってつくるオリーブオイルは、1リットル数百円でつくれるほど安く作れません。
エクストラバージンオリーブオイルと書いてあっても値段が安すぎるものはニセモノの可能性が高いので、使うのはやめておいた方が良いです。
健康に悪いオリーブオイルについては別の記事で解説しているので、興味のある方は、そちらをご覧ください。
健康に悪いオリーブオイルに興味のある方は、こちらをご覧ください。<[まとめ]ニセモノのエクストラバージンオリーブオイルは健康に悪い>
エクストラバージンオリーブオイルが健康に良い理由
その1:腸内環境を整える効果
油の摂りすぎも良くないですが、不足している場合も便秘になります。
オリーブオイルには、一価不飽和脂肪酸という種類の脂質のオレイン酸が約75%含まれています。
オレイン酸は腸の蠕動運動を促して、便秘の予防など腸内環境を整える効果が期待されています。
その2:中性脂肪やコレステロールを減らすのに役立つ
オレイン酸は身体に害が少ない一価不飽和脂肪酸の種類の1つで、オメガ9系脂肪酸という種類の油です。
オレイン酸は油の種類の中でも飽和脂肪酸に比べて害が少なく、中性脂肪やコレステロールが上がりにくいです。
飽和脂肪酸はココナッツオイルなどに多く含まれていいて食べ過ぎると、肥満、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病、などになる可能性が高くなります。
オメガ6という脂質も摂りすぎると認知症、脳梗塞、心筋梗塞、などになる可能性が高くなります。
エクストラバージンオリーブオイルは、身体に害が少なく、摂りすぎている脂質を減らす代わりに食べるオイルが必要な時に使える良いオイルです。
その3:抗酸化物質が含まれている
含まれている成分には、オレオカンタールやオレウロペインなどのポリフェノール、クロロフィル、トコフェロール(ビタミンE)、などの抗酸化物質が含まれています。
抗酸化物質は体の中でつくられる活性酸酸素の害を抑えてくれる効果があると言われています。
身体の中の細胞が活性酸素によって傷つけられると細胞膜を作っている脂質が酸化します。これを身体が錆びるとも言ったりすることがありますが、これが老化の原因ともいわれています。
抗酸化物質にはいろんな種類がありますが、トコフェロール(ビタミンE)は体の中のLDLコレステロールの酸化を防ぐ役割もある身体に必要な栄養です。
ビタミンには油に溶けやすいものがあり、トコフェロール(ビタミンE)は油に溶けやすい種類です。
ビタミンEは、活性酸素の害から身体を守る働きのあるビタミンでもあるので、アンチエイジングなどの効果も期待されています。
健康に良いオリーブオイルの選び方と使う時の注意点
その1:エクストラバージンオリーブオイルを選ぶときの基準7コ
エクストラバージンオリーブオイルを選ぶときの確認したいことは7コあります。
確認することは、
・色の濃い遮光瓶に入っている、
・低温圧搾製法(コールドプレス)である、
・冷蔵保管で輸入されている、
・ラベルに原産国・収穫時期などの情報が記載されている、
・オーガニック認証マークがある、
・酸度が0.8%以下である、
・コンクール受賞歴やJOA認証マークがある、 の7コです。
どんなオイルでも原材料、製造方法、保管状態で良いオイルかどうかが変わります。
酸度はオイルが酸化を数値で表したもので、ボトルのラベルに酸度の記載のあるものの方が良いです。
理由は、加熱してつくられたオイルは酸度が高いので、オイルが作られた時に数値が低い方がオイルの酸化が少ないからです。
低温圧搾法は原材料に溶剤を加えずに原材料だけを低温で絞ってつくるオイルの作り方です。
原材料を加熱してつくると酸化したオイルになってしまうので、選ぶときは低温圧搾法を選んだ方が良いです。
オリーブジャパンのコンテストで受賞歴などがあるものやJOA認証マークのあるものを選んだ方が良い理由は、オイルはボトルの見た目だけでは品質がわからないからです。
原材料に大量に農薬が使われているものもあるので、農薬の少ないものを選ぶにはオーガニック認証マークのついたものを選んだ方が良いです。
オーガニック認証マークには、有機JAS、USDA、Euroleaf(ユーロリーフ)、Bio、などがあります。
オイルを輸送する方法には、船で通常のコンテナで輸送する方法、リーファーコンテナというコンテナで船で輸送する方法、航空便で輸送する方法の3種類です。
オイルの酸化が少ないのは、冷蔵保管で輸送されるリーファーコンテナや航空便で輸入されたものになります。
オイルの保管状態が良いものを選ぶときは、リーファーコンテナか航空便で冷蔵保管で輸入されているものを選ぶと良いです。
ボトルの外からは味や香りはわからないです。もし試食できる場合は試食させてもらった方が良いと思います。
エクストラバージンオリーブオイルの味や香りの特徴は、オリーブの青い果実やフルーツのような香りがあり、そのまま食べると苦みや酸味があり、喉を通る時にピリッとした辛味のような刺激があります。
色は緑色だったり、黄色だったりすることがありますが、原材料のオリーブの実の品種、収穫時期、産地によって色は変わります。
試飲できないし本物かどうか迷ったら、コンクールの受賞歴やJOA認証マークのものを選ぶと良いです。
その2:使う時の注意点①~保管方法~
オリーブオイルは冷暗所で保管できますが、30度以上の高温になると酸化が早いです。
開封前でも開封後でも20℃以下で高温と直射日光を避けた冷暗所で保管すると良いです。
20℃以下が難しい場合は、1カ月以内に食べきるか、1カ月で使い切れない場合は冷蔵庫で保管すると良いです。
冷蔵庫で保管する場合は、オリーブオイルを保管する温度としては低いので、オイルが固まります。
食べる時は食べる分だけ取り出して、常温に戻して使うと良いです。
理由は、温度が低くて固まったオリーブオイルを何度も瓶ごと湯煎や常温で戻してしまうとオイルが酸化するからです。
使う時は、必要な分だけ取り出して使うようにした方が良いです。
その3:使う時の注意点②~食べ方~
エクストラバージンオリーブオイルは加熱調理もできますが、できればそのままで食べた方が良いです。
理由は、加熱してしまうとオイルに入っている成分の中には熱に弱いものがあるからです。
オイルは加熱すると酸化しやすいので、サラダのドレッシング、ピザにかける、パンに付けて食べる、パスタに加えて食べるのがおすすめです。
加熱調理すると、辛味、苦み、香りなどが弱まります。オリーブオイルの香りや味が苦手な場合は、加熱調理して使うと良いです。
まとめ
オリーブオイルは健康に良いですが、種類があります。オリーブオイルの中でも健康に良いと言われているのは本物のエクストラバージンオリーブオイルです。
販売されているオリーブオイルには、ピュアオリーブオイルやオリーブポマスオイルがあります。どちらもよさそうに見えますが、食べることはできても健康に良いかどうかはわかりません。
本物のエクストラバージンオリーブオイルには、種類によって味も香りも違います。健康に良いオイルを食べるなら、香りや味の違いを楽しみながら食べられるエクストラバージンオリーブオイルを使ってみませんか?
この記事では、健康に良いオリーブオイル、オリーブオイルが健康に良い理由、健康に良いオリーブオイルの選び方と使う時の注意点をご紹介しました。
他の記事では、健康に良いオイルや健康に悪いオリーブオイルについて解説していますので、興味のある方はそちらもご覧ください。
健康に良いオイルについて興味のある方は、こちらをご覧ください。<健康に良い油ってどんな油?油に含まれる脂質を解説>
健康に悪いオリーブオイルについて興味のある方は、こちらをご覧ください。<[まとめ]ニセモノのエクストラバージンオリーブオイルは健康に悪い>
参考文献:
医師が教える食事術 最強の教科書
医者が教える食事術2-実践バイブル-