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鴨肉の油や栄養は他のお肉と比べて健康に良いの?調査結果のまとめ

 

 

 

・鴨肉の油って健康に良いの?

・鴨肉の含む油は他のお肉と何が違う?

・鴨肉の油や成分はどんなものが含まれているの?

 

こういったお悩みに答えます。

 

 

 

目次

・油で比べると鴨肉よりも鶏肉の方が健康に良い

・皮付きの鴨肉、皮付きの鶏肉、牛バラ、豚バラ、油の違い

・鴨肉の油以外の栄養と健康への効果を鶏肉と比較

 

 

 

鴨肉は健康に良いお肉かどうかは鶏肉や他のお肉と比べてみないとわかりにくいですよね。この記事では、鴨肉の油や健康への効果について調べ、他のお肉と比較した結果をまとめて解説します。

 

 

 

油で比べると鴨肉よりも鶏肉の方が健康に良い

 

 

 その1:鶏肉より飽和脂肪酸やオメガ6が多い

 

鴨肉はヘルシーというのは本当なのか、結論から言うと鶏肉と比べると飽和脂肪酸とオメガ6が多く身体に悪いです。

皮付きのお肉、皮なしのお肉でも身体に悪いので、食べるのであれば鶏むね肉の方が身体に良いです。

簡単に良い油と悪い油を解説すると、油には、身体の中でつくれる身体に悪い油、身体の中でつくれる身体に害が少ない油、身体の中でつくれないので食べ物から摂る必要がある油の3種類あります。

身体の中でつくれる身体に悪い油は、飽和脂肪酸と言って摂りすぎると、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、などの病気になる可能性が高くなります。

身体の中でつくれる身体に害が少ない油は一価不飽和脂肪酸のオレイン酸やパルミトレイン酸などがあります。

身体の中でつくれないので食べ物から摂る必要がある油には、オメガ3とオメガ6があり、この2つはバランスよく摂る必要があります。

オメガ6の摂りすぎは、認知症、脳梗塞、心筋梗塞になる可能性が高くなります。

鴨肉は、生の皮付きのお肉100gで1日の半分以上のオメガ6と飽和脂肪酸を4g以上食べることになります。皮付きの鴨肉を200g食べたら、オメガ6の摂りすぎになるので、食べる時は100gくらいにした方が良いです。

 

 

その2:皮付きのお肉の場合は、鶏肉の方が身体に良い

 

皮付きの鳥のお肉の中で鴨肉よりオメガ6や飽和脂肪酸が少ないのは、鶏のむね肉です。

むね肉以外には、皮付きの手羽元、皮付きの手羽、皮付きのもも肉、皮付きの手羽先が飽和脂肪酸もオメガ6も少ないです。

身体に害が少ない一価不飽和脂肪酸を多めに摂りたい場合は、皮付きの手羽先を選ぶと良いです。生の皮付きの手羽先の100gには、飽和脂肪酸が4.4g、一価不飽和脂肪酸が約8.32g、オメガ6が2.14g、含まれています。

皮付きの手羽先は、鶏肉の中でも一価不飽和脂肪酸の中でも身体に害が少ない油のオレイン酸やパルミトレイン酸を多いので、食事から摂る脂質が足りない時におすすめです。

 

 

 その3:皮なしのお肉の場合は、鴨肉よりは七面鳥の方が身体に良い

 

皮なしの七面鳥のお肉は、鳥の肉類の中では一番油が少なく、オメガ3とオメガ6をバランスよく含むお肉です。

生の皮なしの七面鳥100gには、飽和脂肪酸が0.15g、一価不飽和脂肪酸が0.13g、オメガ6が0.11g、オメガ3が0.04g、含まれています。

オメガ3とオメガ6は1:1~1:4で摂ると良いと言われて、皮なしの七面鳥のお肉に含まれるオメガ3とオメガ6のバランスは約1:3です。

オメガ3とオメガ6の油のバランスが良く油が少ないお肉が欲しい時は、皮なしの七面鳥が良いです。

一価不飽和脂肪酸が多いお肉が欲しい場合は、皮なしの鶏のむね肉がおすすめです。皮なしのお肉の中では、飽和脂肪酸もオメガ6も少なく、身体に害が少ない油が多いお肉です。

値段もスーパーで買えるお肉の中では安く買えるお肉なので、油が少なく身体に害が少ない油の入ったお肉にしたい場合は、皮なしの鶏むね肉がおすすめです。

 

 

 

皮付きの鴨肉、皮付きの鶏肉、牛バラ肉、豚バラ肉、油の違い

 

 

 その1:皮付きの鴨肉、皮付きの鶏肉の油の違い

 

皮付きの合鴨のお肉100gに含まれる油

脂質 29g

飽和脂肪酸 8.02g

一価不飽和脂肪酸 13.32g

多価不飽和脂肪酸 5.66g

オメガ6 5.35g

オメガ3 0.32g

 

皮付きのあひるのお肉100gに含まれる油

脂質 19.8g

飽和脂肪酸 4.94g

一価不飽和脂肪酸 7.81g

多価不飽和脂肪酸 4.67g

オメガ6 4.37g

オメガ3 0.3g

 

皮付きの鶏むね肉100gに含まれる油

脂質 5.9g

飽和脂肪酸 1.53g

一価不飽和脂肪酸 2.67g

多価不飽和脂肪酸 1.03g

オメガ6 0.92g

オメガ3 0.11g

 

 

 その2:皮付きの鴨肉、脂身付きの牛バラ肉の油の違い

 

牛肉の中で脂身付きの牛バラ肉は油が多いので、皮付きの鴨肉と比べると身体に悪い油が多いです。

牛肉の中で鴨肉に近い油を含むお肉には、皮下脂肪なしの和牛のかた肉、脂身付きの和牛のもも肉、脂身付きの輸入牛の肩ロース、があります。

脂身付きの輸入牛の肩ロースと合鴨のお肉を比べると、合鴨のお肉の方はオメガ6が多いですが飽和脂肪酸が少ないので、食べるのであれば鴨肉の方が良いです。

牛肉と鴨肉のどちらが身体に良い油が多く、身体に悪い油が多いかは牛肉を食べる部位で変わります。

鴨肉よりも身体に悪い油が少ない牛肉は、主にヒレの赤肉、皮下脂肪のなしの肩肉、ひき肉、コンビーフ、などです。

 

皮付きの合鴨のお肉100gに含まれる油

脂質 29g

飽和脂肪酸 8.02g

一価不飽和脂肪酸 13.32g

多価不飽和脂肪酸 5.66g

オメガ6 5.35g

オメガ3 0.32g

 

皮付きのあひるのお肉100gに含まれる油

脂質 19.8g

飽和脂肪酸 4.94g

一価不飽和脂肪酸 7.81g

多価不飽和脂肪酸 4.67g

オメガ6 4.37g

オメガ3 0.3g

 

脂身付きの輸入牛バラ肉100gに含まれる油

脂質 32.9g

飽和脂肪酸 13.05g

一価不飽和脂肪酸 16.05g

多価不飽和脂肪酸 0.54g

オメガ6 0.34g

オメガ3 0.2g

 

 

   その3:皮付きの鴨肉、脂身付きの豚バラ肉の油の違い

 

豚肉の中で脂身付きの豚バラは油が多いので、皮付きの鴨肉と比べると身体に悪い油が多いです。

豚肉の中で鴨肉に近い油を含むお肉には、脂身付きのロースや肩ロース、脂身付きのそともも肉があります。

脂身付きのロース肉と合鴨のお肉を比べると、合鴨のお肉はオメガ6が多いですが飽和脂肪酸が少ないので、食べるのであれば鴨肉の方が良いです。

豚肉と鴨肉のどちらが身体に良い油が多く、身体に悪い油が多いかは豚肉を食べる部位で変わります。

鴨肉よりも身体に悪い油が少ない豚肉は、主に脂肪が少ない赤肉、ショルダーベーコン、リオナソーセージ、スモークレバーなどです。

 

皮付きの合鴨のお肉100gに含まれる油

脂質 29g

飽和脂肪酸 8.02g

一価不飽和脂肪酸 13.32g

多価不飽和脂肪酸 5.66g

オメガ6 5.35g

オメガ3 0.32g

 

皮付きのあひるのお肉100gに含まれる油

脂質 19.8g

飽和脂肪酸 4.94g

一価不飽和脂肪酸 7.81g

多価不飽和脂肪酸 4.67g

オメガ6 4.37g

オメガ3 0.3g

 

脂身付き豚バラ肉100gに含まれる油

脂質 35.4g

飽和脂肪酸 14.6g

一価不飽和脂肪酸 15.26g

多価不飽和脂肪酸 3.5g

オメガ6 3.32g

オメガ3 0.18g

 

 

 

油以外の鴨肉の栄養と健康への効果を鶏肉と比較

 

 

 その1:鴨肉の栄養と健康への効果

 

鴨肉が健康に良いと言われる理由には、油以外に鴨肉に含まれる栄養が身体に良いと言われています。

鴨肉に含まれる栄養にはビタミンB1、ビタミンB2、鉄などの栄養が含まれています。ビタミンB1は糖をエネルギーに変えるサポートをする働きがあり、ビタミンB2は脂質をエネルギーに変えるサポートをする働きがあります。

ビタミンB1とビタミンB2はビタミンB群と呼ばれる種類のビタミンでもあります。ビタミンB群は8種類ありますが、それぞれが協力して身体の中で効果を発揮するビタミンです。水に溶けやすく、不足すると身体が疲れやすくなったりするので、疲労回復のビタミンともいわれています。

鉄は、ヘム鉄と呼ばれる身体に吸収されやすい鉄が含まれています。鉄が不足すると貧血になるため、疲労回復に役立つビタミンと鉄が摂れることから鴨肉は健康に良いと言われています。

 

 

 その2:鶏肉に含まれる栄養と鴨肉の栄養を比較

 

皮付きの合鴨と皮付きの鶏むね肉と比べてみると、たんぱく質は鶏むね肉の方に多く含まれています。

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、鉄は合鴨の方が多く含まれていて、どれも鶏むね肉の2倍以上含んでいます。ビタミンB12はヘモグロビンを作る働きがあり、かぼちゃ、ニンジン、ブロッコリーなどの植物由来の食品にはほとんど含まれていません。

ビタミンB12は不足すると貧血を起こすことがあるので、18歳以上の男性も女性も1日2.4㎍が必要と言われています。皮付きの合鴨100gにビタミンB12は1.1㎍含まれて、皮付きのアヒルのお肉100gには2.1㎍含まれています。

100gで1日の半分以上の量のビタミンB12を摂れる鳥の肉は、皮なしのキジの肉、スズメの肉、フォアグラ、ハツ、レバー、砂肝、です。

飽和脂肪酸が少なくて一番栄養豊富なのはレバーで約5gに1日に必要なビタミンB12が含まれています。

食べる部位がどこでもいいのであればレバーが良いですが、栄養豊富な鳥の肉を食べたい場合は鴨肉の方がおすすめです。

 

 

 その3:ビタミンなどの栄養が豊富な鳥の肉なら、鴨肉がおすすめ

 

皮付きのお肉の場合は、鶏のむね肉の方が身体に悪い油が少なくたんぱく質も多いですが、栄養は鴨肉の方が豊富です。

身体に悪い油を減らしたい時は鶏むね肉、栄養豊富なお肉が欲しい時は鴨肉がおすすめです。皮なしの肉の場合は、七面鳥や鶏むね肉よりはオメガ6が多いですが、鴨肉の方がビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、鉄などの栄養が豊富です。

皮なしのお肉を食べるのであれば、七面鳥や鶏むね肉よりは鴨肉の方が栄養が豊富なのでおすすめです。

 

 

 

まとめ

 

 

鴨肉は鶏のむね肉と比べると値段が高いです。鴨肉を販売しているお店は少ないですが、専門店に行けば生のお肉を買うことができます。

鴨肉は、栄養が豊富で専門店で販売されているお肉の中には、刺身で食べられるお肉があります。肉類は加熱すると失われたり減ってしまう栄養があるので、生で食べた方が栄養をできるだけ減らさずに食べれます。

皮付きの鴨肉の中で栄養が豊富で身体に悪い油が少ないのは、あひるのお肉です。鴨肉には、あひる、マガモ、合鴨の3種類があるので、栄養豊富で油が少ないお肉を選ぶ場合は、皮なしのあひるのお肉がおすすめです。

いつも頑張っている自分へのご褒美に身体に良いお肉を食べるなら、栄養豊富なあひるのお肉を食べてみてはどうですか?

この記事では、油で比べると鴨肉よりも鶏肉の方が健康に良い理由、鴨肉と他のお肉の油の違い、油以外の鴨肉の栄養と健康への効果を鶏むね肉と比較、を解説しました。

他の記事では、鶏肉の油の健康への影響や食材に含まれる良い油のランキングも解説しているので、興味のある方はそちらもご覧ください。

 

 

 

鶏肉の油の健康への影響に興味のある方はこちらをご覧ください。<鶏皮の油は健康に良い?鶏皮の油が健康に良いか調べた結果のまとめ

 

 

食材に含まれる良い油のランキングに興味のある方はこちらをご覧ください。<[まとめ]健康に良い油・悪い油を含む魚・肉・ナッツのランキング

 

 

 

参考文献:

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

文部科学省「肉類-日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

文部科学省「肉類-日本食品標準成分表2015年版(七訂)脂肪酸組成表編-可食部100g当たり」

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