オイル・油 健康

健康のために油を選ぶなら、ひまわり油はできれば使わない方が良い

 

 

・ひまわり油って健康に良いの?

・ひまわり油にはどんな成分が含まれているの?

・ひまわり油が健康に良いって言われるのはなぜ?

 

こういったお悩みに答えます。

 

 

 

目次

・ひまわり油は健康に良くも悪くもないけど、使わない方が良い理由

・ひまわり油の特徴と健康への効果

・ひまわり油以外の健康に良い油のメリット・デメリット

 

 

 

ひまわり油って健康に良いのかな?いろんな油があるけど、他のオイルと何が違うかわかりにくい!そう思った方へこの記事では、ひまわり油が健康に良いのか調べた結果をまとめて解説します。結論から言ってしまうと、ひまわり油以外にも健康に良い油はあるので、できれば使わない方が良いです。

 

 

 

ひまわり油は健康に良くも悪くもないけど、使わない方が良い理由

 

 

その1:オレイン酸が多いひまわり油は健康に良くも悪くもない

 

ひまわり油の原料のひまわりの種は、もともとリノール酸が多いです。

リノール酸はオメガ6といって、摂りすぎると糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞になる可能性が高くなる油です。

オレイン酸という油は身体に害が少ない油なので、ひまわりの種を品種改良してリノール酸が少なくオレイン酸の多いタイプのひまわり油がつくられました。

そのため、ひまわり油には、リノール酸が多いタイプのハイリノール、オレイン酸が多いタイプのハイオレック、オレイン酸が半分くらい含まれているタイプのミッドオレイック、3種類があります。

現在は、オレイン酸の多いひまわり油の方が主流ですが、リノール酸を多く含むひまわり油も販売されています。オイル自体は、オレイン酸が多いタイプのものであれば特に良くも悪くもない油です。

 

 

その2:油が作られるときの製造方法に低温圧搾法のものが少ない

 

油は、空気、熱、光に当たると酸化するので、できるだけ酸が少ない方法でつくられた油の方が良いです。

ひまわり油の場合は、低温圧搾法でつくられるものが少なく、圧搾法は原材料を高温で加熱してから絞って油を作るものが多いです。

圧抽法でつくられるものは、原材料に溶剤を混ぜて圧力をかけて絞って油をつくるのでおすすめできません。

販売されている商品の中には有機栽培の低温圧搾法でつくられた良い商品もありますが、どのオイルが多いタイプのものか分からないものがあります。

オメガ6はオイル以外に食べている食事にも含まれているので、摂らなくてはいけないことの方が少ないです。どうしても、ひまわり油が使いたい場合は、ハイオレックタイプと呼ばれるオレイン酸が多いタイプのものを選んだ方が良いです

 

 

その3:ひまわり油よりもアマニ油やえごま油の方が健康に良い

 

ひまわり油自体は良い油ですが、含まれている油の成分で見てみるとオメガ3を多く含むアマニ油やえごま油の方が健康には良いです。

理由は、オレイン酸は身体の中でつくれる種類の油ですが、オメガ3は身体の中でつくれない種類の油で不足しやすい油だからです。

ひまわり油でもリノール酸の多いタイプの油は、オメガ6という種類の油を多く含んでいます。オメガ6も身体の中でつくれない種類の油ですが、食事から身体に必要な量が摂れていることが多いです。

オメガ3は、サンマ、イワシ、サケ、フラックスシード、などオメガ3を多く含む食品を摂っていないと不足しやすいです。

オメガ3とオメガ6はバランスよく摂る必要がある油で1:2で摂ると良いと言われています。

食事から充分にオメガ6を摂れているのに、リノール酸の多いタイプのひまわり油を使うと油の摂りすぎになりやすいです。

健康に良い油を食事に取り入れたい場合は、ひまわり油よりはアマニ油やえごま油の方が良いです。

 

 

 

ひまわり油の特徴と健康への効果

 

 

その1:ひまわり油の特徴

 

ひまわり油の原料は、ひまわりの種でキク科の植物です。

油に含まれる成分には、オレイン酸、リノール酸、飽和脂肪酸、ビタミンEなどがあり、油に含まれるビタミンEの量はオリーブオイルや米油よりも多いのが特徴です。

オレイン酸の多いタイプは熱に強いので料理にも使えます。オイルには、味にクセがなく臭いもないので、クッキーなどの製菓用に使ったり、サラダドレッシングなどでそのまま食べたり、揚げ物などの料理用にも使えます。

揚げ物にするとオリーブオイルよりもベタつき感がなく揚げることができるので、美味しく揚げ物を作りたい人には良い油です。

 

 

その2:オレイン酸が多いひまわり油の成分と効果

 

オレイン酸が多いひまわり油に含まれる成分は、オイル100g当たりにオレイン酸が約80g、オメガ6が約7g、飽和脂肪酸が約9gです。オレイン酸は、腸の蠕動運動を促して便秘の解消をする効果、血中のコレステロールが下げる効果が期待されている油です。

飽和脂肪酸は食べ過ぎると、糖尿病、脳梗塞や心筋梗塞、などの病気にかかる可能性が高くなります。他のオイルと比べるとひまわり油に含まれる飽和脂肪酸の量は少なく、オメガ6の量も少ないので、菜種油と比べた場合健康に良いオイルです

 

 

その3:リノール酸の多いひまわり油の成分と効果

 

リノール酸が多いひまわり油に含まれる成分は、オイル100g当たりにリノール酸が約58g、オレイン酸は約27.4g、飽和脂肪酸は約10.3gです。

リノール酸はオメガ6という種類の油です。オメガ6は、身体の中でつくることができない油なので、必須脂肪酸と呼ばれています。

オメガ6の役割は、細胞膜の硬さをつくる、炎症をおこす、血液の凝固などがあります。オメガ6は身体に必要だけれど食べすぎると、アレルギーや肌荒れ、鬱、認知症、などになる可能性が高くなります。

オメガ6と正反対の役割を持っているオメガ3という油とバランスよく摂る必要があるため、リノール酸の多いひまわり油はあまり使わない方が良いです。

ごま油や米油と比べるとリノール酸が多いですが、飽和脂肪酸が少ないのが特徴です。

 

 

 

ひまわり油以外の健康に良い油のメリット・デメリット

 

 

その1:オメガ3を多く含む油が欲しい時は、えごま油やアマニ油

 

えごま油やアマニ油は、オメガ3が含まれる量が多いタイプの油で、メリットは他の油と比べて値段が安く低温圧搾法でつくられた商品が多く、スーパーでも手に入りやすいことです。

油の品質は主に、原材料、製造方法、保管状態で変わります。他の油では、商品によっては値段が高いもの、オーガニックでない原材料を使っているもの、低温圧搾法でつくられていないものがあり、あまり使うのにはおすすめできない油もあります。

えごま油やアマニ油の場合は、スーパーでも手に入りやすく、油が小分けパックになって販売されている商品もあり、持ち運びができるためおすすめです。

デメリットは、酸化しやすい油なので、開封後は冷蔵庫で保管し1カ月以内に食べなくてはいけないこと、容器から油を取り出してスグに酸化が始まることです。

酸化しやすい油なので、食べる時は容器から出したら30分以内に食べる方が良いです。酸化するとお魚のような臭いがするのが特徴で、熱にも弱いです。

加熱調理すると酸化した油になってしまいます。酸化した油は食べると酸化した油を分解するのに身体に負担がかかるので、えごま油やアマニ油を加熱調理して食べない方が良いです。

温かいものにかけて食べても酸化しやすいので、ヨーグルトに混ぜる、納豆にかける、サラダドレッシングに使う、マリネや冷製パスタに使う方が良いです。

 

 

その2:身体に害が少ないオイルが欲しい時はエクストラバージンオリーブオイル

 

オリーブオイルのメリットは、オメガ3とオメガ6以外の身体に必要な油が足りない時に身体に害が少ない種類の油を摂れることです。

オメガ3とオメガ6をバランスよく摂っていても、身体に必要な油が足りないとお肌がカサカサになったり、身体に必要な脂質が足りなくて体調を崩す可能性があります。油は、身体の細胞膜やホルモンの材料にもなる栄養です。

飽和脂肪酸が多い油を摂ってしまうと病気になる可能性が高くなるので、できれば身体に害が少ない油を使いたい時はオリーブオイルが良いです。

オリーブオイルは加熱もできるオイルで、サラダにも使えます。デメリットは、オリーブオイルにも種類があり、健康に良いと言われているのはエクストラバージンオリーブオイルだけです。

エクストラバージンオリーブオイルは、原材料、製造方法、保管状態などをしっかり確認して買わないと身体に悪いオイルがあります。

そして、健康に良いエクストラバージンオリーブオイルは、味に苦味・酸味・辛味があり、香りも青い果実やフルーツのような香りなど原材料のオリーブによって違います。

オイルの色は緑色や黄色のものがあり、どのオイルが美味しいと感じるかは人によって違います。独特の香りや味が苦手な場合は、加熱すると失われる栄養はありますが、オレイン酸は加熱に強いので、炒め物に使うと良いです。

 

 

その3:製菓用にも使えるオイルが欲しい時はマカダミアナッツオイル

 

マカダミアナッツオイルの特徴は、オレイン酸とパルミトレイン酸が含まれている油で、パルミトレイン酸は一価不飽和脂肪酸という種類の油です。

パルミトレイン酸は血管壁の材料になり、血管を丈夫にする効果が期待されている油です。マカダミアナッツオイルのメリットは、植物由来のオイルの中ではパルミトレイン酸が多いこと、加熱に強く香りは甘く優しいナッツの香りがするので製菓用にも使えることです。

オリーブオイルは、独特の香りがありお菓子づくりには向いてません。ココナッツオイルは飽和脂肪酸が多いので、身体に害が少ない油で焼き菓子を作りたい時にはマカダミアナッツオイルが良いです。

マカダミアナッツオイルは、香りは甘く優しいナッツの香りでほんのりオイルに甘味はありますが、糖質は含まれていません。そのままでも食べられますが、加熱に強いオイルなので調理にも使えます。

デメリットは、少し甘い香りがするので料理によっては合わないものがあります。パスタやサラダに使うよりは、鶏肉を使った料理、焼き菓子などの製菓用、ヨーグルトにかける、ホットココアに入れる、などの食べ方をすると美味しく食べられます。

 

 

 

まとめ

 

 

オレイン酸の多いタイプであればひまわり油は良いオイルですが、油をつくる時に加熱してつくるものが多いため、あまりおすすめできません。

どうしても使いたい場合は、原材料はオレイン酸の多いタイプでオーガニックのもの、製造方法が未精製の低温圧搾法のもの、遮光瓶が透明の瓶でも箱に入っているものを選んだ方が良いです。

人によって欲しい油はそれぞれ違うので、オイルを使う時はひまわり油だけでなく自分に合うオイルを使う方が良いです。

この記事では、ひまわり油をできれば使わない方が良い理由、ひまわり油の特徴と効果、ひまわり油以外の健康に良い油をまとめて解説しました。

他の記事では、自分に合った健康に良い油の選び方や健康に良いオイルの選び方を解説していますので、興味のある方はそちらもご覧ください。

 

 

 

自分に合った健康に良い油の選び方に興味のある方はこちらをご覧ください<[解説]健康に良い油はどう選んだらいい?健康に良い油の選び方

 

 

健康に良いオイルの選び方に興味のある方はこちらをご覧ください<[解説]健康に良いオイルの選び方~基本は3つの条件で選ぶ~

 

 

 

参考文献:

文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)脂肪酸組成表編-可食部100g当たり 油脂類」

文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)油脂類」

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